Star Trek: Picard スター・トレック:ピカード 備忘録

Star Trek: Picard スター・トレック:ピカードのレビュー、ネタバレ、備忘録

スター・トレック:ピカード シーズン1 まとめ

Amazonのコメント機能がなくなって当時コメント欄に書いたメモが消えてしまったのでここに備忘録として記載します。

 

 

しかしピカードは元提督なのに、ラフィを始め、登場する女性達はピカードに対する尊敬がないですよね。
ラフィなんか、ピカードを「JL」呼ばわり(ピカードの副長だったはずですが、ブリッジでもJL呼ばわりしてたのか?)
まあ、自分の現状はピカードのせいと思っているふしがあるので、キャプテンやアドミラルとは呼びたくないんでしょうけど。
セブンも普通に「ピカード」呼ばわりするし、宇宙艦隊最高司令官のクランシーはピカードにFワード使うし。

 

「地位の高い白人男性」はピカードくらいですが、「地位の高い女性」であるクランシーは人間的にダメ、同じく地位の高い女性であるオウ准将はロミュランと通じていて、ラフィは依存症なのに、皆に色々指示してまわってラフィがいなければ何もできない演出(男性より依存症の女性が優秀)
アグネスは途中まで良かったんですが、元カレマドックス殺害後リオスとxx・・・と、
登場する女性達のほとんどが(今のところ)人間的に問題があるか悪役なので、一見”女性がたくさん大事な役で出演”しているのですが、良い女性はほとんどいない状況です。
それにダイバーシティを追求するならメインキャラクターの中に人間に似ていない(特殊メイクが必要になる)異星人をもっと出してほしい。

 

女性が活躍している割には、クワト・ミラットのリーダーの女性は「エルノアが今までで一番優秀な戦士」(=結局白人男性が女性より優秀)と言いますしね。
ソージとのバランスとったのかな。
セブンとソージに期待してますが、セブンは復讐してしまいますし、どうなることやら。
セブンは好きなキャラなので、またいい方向で登場して欲しいです(復讐してしまったことに対する葛藤とか自責の念とか)

 

というかイチェブはいいキャラだったのにあんな使われ方して本当に怒りしかないです。
せっかく夢かなえてスターフリートオフィサーになってたのに・・・

 

今のところ新女性キャラの中で好きになれるキャラがいないので、今後のストーリーで新キャラもも24世紀の人間性を見せてほしい。
ヒューが一番24世紀らしさがあっていいキャラなので、ヒューが殺されたりしませんように・・・
エルノアも最初はどうかと思いましたが素直さがあって意外と良い。

 

ポリコレや多様性、制作陣の政治的見解より、色々と考えさせるような上質なドラマが見たいです。
TNG「人間の条件」なんて、ドンパチなんか何も起こらず、数人が部屋の中で議論しているだけなのに、よく練られたストーリーとセリフでピカードの素晴らしいスピーチが聞けて非常に満足感のあるエピソードです。
この「Picard」でそんな素晴らしいスピーチが聞けるのか?

 

1話完結ではないので仕方のない面もありますが、Star Trekは「この世界に住みたい」「人類はきっと良くなる」と思わせてくれて観た後に気持ちが高まる番組でしたが、Picardにはまだそれがないですね。
でも最終話でいい方向に終わるかもしれないので期待してます。

 

【2020年3月7日】

ピカードがフランス人なのにブリティッシュ・アクセントで話すことと、ロミュラン人がブリティッシュアイリッシュアクセントで話すことは比較できません。
24世紀では「地球語"が英語になったという設定ですが、フランス人が英語を習得しようと思ったときにイギリスに行くのは自然なことで、
イギリスで英語を学べばブリティッシュアクセントになるのは当然とも言えます。
イギリスとフランスは最短距離で34kmしか離れていませんしね。

 

ではロミュラン人が英語を習得しようとしたとしたら、イギリスから惑星ロミュラスまでの最短距離は・・・?何光年でしょう?
そもそも習得する必要があるのか?連邦にはユニバーサルトランスレーターがありますし、ロミュランも独自の翻訳機を持っているかもしれません。
ブリティッシュアイリッシュアクセントを持つ英語講師から習った?とかも考えられないですし。
ナレクの強いブリティッシュアクセントの原因は、ナレクにはロミュラン語の訛りがあり、それをユニバーサルトランスレーターがブリティッシュイングリッシュに翻訳していると思うことにしました。

 

プロデューサーの意向で俳優の地のアクセントで話しているとのレビューがありましたが、姉のナリッサ役はアメリカ人女優ですが、アメリカアクセントではなくブリティッシュ寄りの英語を話しています。
どちらにしろ、リアリティではなくポリコレ優先ということでしょう。

 

そもそもピカードがフランス人という設定になったのは、それまでは製作・配給会社がイタリア人、フランス人など、ヨーロッパ系をキャプテンにすることをジーン・ロッデンベリーに禁じていたのが、TNGのときにはシンジケーション放送になったことでその制約がなくなり、ロッデンベリーが自由にキャラクターを作るチャンスが生まれ、キャプテンをフランス人にできた、と言われています。

 

フランス人俳優ではなくパトリック・スチュワートに決まったのは、TNG製作スタッフのポブ・ジャストマンがある講座を受講した時、たまたまパトリック・スチュワートがゲストリーダーの一人で、彼の朗読を聞いて「エンタープライズの次のキャプテンを見つけた!彼は宇宙船の船長にぴったりだ!」と直感したそうです。
リック・バーマンもスチュワートの出演作品を観てピカード役にぴったりと思ったそうで、実はロッデンベリーだけ反対していたそうですが、最終的に他の全員がスチュワートを推したので彼に決まったという経緯があります。

 

パトリック・スチュワートは実際フランスアクセントの英語を試してみたそうですが
フランス人コメディアンのような感じになり、ひどすぎて聞くに堪えず(まさに第5話の変装中のピカードのような)、高潔で崇高なキャプテンという雰囲気にはならなかったことと、アメリカ人観客が理解できない恐れがあったそうで、ブリティッシュイングリッシュを話すことになったそうです。

 

また21世紀半ばにイギリスがフランスを征服・占領した、ということが何かのエピソードで暗示されてもいたので、フランス人がブリティッシュアクセントを話しても不思議はないです。

 

トロイ役のマリーナ・サーティスはイギリス生まれですが、制作陣から逆に「ベタゾイドアクセントの英語」を話すよう依頼されて実際そうしていますし、クリンゴンを演じた役者さんたちもクリンゴン訛りっぽい英語になっています。

 

TNGに登場したロミュラン人達を振り返ってみると、アメリカ人俳優であっても少しブリティッシュ寄りの英語、言うなればミッドアトランティック(間大西洋)アクセントを話す人がほとんどではなかったかと。
もともとロミュラン人は古代ローマ人がモデルになっており、映画でローマ人を描くときは大体ブリティッシュアクセントですし。
悪役であり、気高く堂々としているロミュラン人を表現するのに、ブリティッシュ寄りの英語が、アメリカ人の観客にとってわかりやすいのだと思います。

 

このように、以前までは人物像に合わせて俳優もアクセントを変えていましたし、それが「演技」というものではないかと思います。
ただナレクのアクセントは強すぎるので、もっとニュートラル寄りになればリアリティが出てくるのですが現状、現実に引き戻される原因になっています。

 

ラリス役のオーラ・ブレイディはアイルランド人ですので、アイリッシュアクセントで話していますが、ナレクと同様、ユニバーサルトランスレーターがラリスの訛りをアイリッシュアクセントに翻訳したか、元タル・シアーでありながら夫と共にロミュラン帝国に別れをつげ、ピカードと一緒に暮らす決意をした=過去との決別、ということでアイリッシュアクセントを話している、と思うことにしました。

 

2話でラリスがロミュランにはなぜ人工生命がいないのかを説明していましたが、TNGの「亡命者」では、ロミュランのジャロック提督がデータ少佐に対し「ロミュランのサイバネティックス学者たちが君を見たら大喜びするだろうな」と言うシーンがあります。
ロミュランもアンドロイドや人工生命を研究していたということですので、この「Picard」シリーズの大前提が覆ってしまいますが、このシリーズがTNGの設定を引き継いでいないのは明らかです。

 

3話ではバルカン(オウ准将)が21世紀のサングラスをかけて出てきますがバルカンにサングラスは不要です。
ロミュランとバルカンは元々同じ種族なので、ロミュランもサングラス要らないと思います。

 

TOSの「デネパ星の怪奇生物」とENTの「狙われた地球大使館」で、バルカンには"内まぶた”があってかなりの眩しさに耐えられると言及されていましたが、制作陣は知らないのか、忘れているのか・・・
アグネスがいるのは沖縄なので、サングラスが必要と思ったのでしょうか?でもバルカン星は沖縄より暑いですよね。
それとも変装のつもりか・・・でもスターフリートの制服着てるから変装にならないですし。
制作陣はこの間違いについていろいろ言い訳しているようですが。
スターフリートセキュリティの司令官自らアグネスに会いにいくので、アグネスは実はスパイなのかもしれません。

 

3話に出てきた元ボーグのヒューはTNGの「ボーグナンバー・スリー」と「ボーグ変質の謎・前編/後編」に出てきます。かなり人間らしさを取り戻していてよかったです。

 

ピカード達が探しているブルース・マドックスはTNGの「人間の条件」に出てきます。非常に良いエピソードなので鑑賞されることをおすすめします。
このエピソードでは、「アンドロイドを造って、まるで奴隷のように利用することは倫理に反する」ということになったはずですが、結局人工生命(シンス)を作って火星で働かせていたんですからやはりスターフリートは腐敗してしまったのでしょう。

 

1話でアグネスが「データ少佐ほど特別なアンドロイドはいなかった」等言っていましたが、確かにある意味そうなのですが、データの兄であるローアはもちろんのこと、「アンドロイドのめざめ」でデータは実際に「娘」をもちますし、「アンドロイドの母親」では自分を人間と思っているデータの「母親」が出てきます。

 

これらのエピソードをご覧いただくと、この「Picard」シリーズとの違いが見えてくるのではないかと思います。なぜこんなに評価が高く★5ばかりなのか、本当にStar Trekファンなのか、不思議です。

 

【2020年3月15日】2月15日に投稿したツッコミどころを7話まで追加して再掲します。

 

1話でダージを誘拐しようとする黒いライダーのようなロミュラン達ですが、転送でダージの部屋に入ってくるよりも、最初からダージを転送で自分達の宇宙船なり隠れ家なりに送ったほうが早くないですか。
ナイフを投げるロミュランも初めて見ましたし、ハイポスプレーか何かで眠らせたほうが早いのに、黒い袋を頭にかぶせるというかなりのローテクぶりです。
ハイポスプレーが効かないのなら別ですが、それなら眠ったところをフォースフィールド張った部屋に転送したほうが良さそうですが・・・

 

ナイフと言えば4話では、腰に剣を下げているロミュランがぞろぞろ出てきます。そしてエルフのようなロミュランの若者と、くのいちのようなロミュラン女性の戦士修道女達が出てきます。この戦士達、1対1の対戦なら宇宙一で、タル・シアーも恐れる戦闘集団らしいですが、ディスラプターフェイザーに対して剣は通用しないのでは?

 

またこの戦士修道女のアイデアは「デューン/砂の惑星」の”ベネ・ゲセリット”と似てますね。

 

ローテクと言えば3話でピカードの家を黒ライダーのロミュラン達が襲うのですが、捕獲したロミュランを普通に紐で椅子に縛り付けて、ロミュランを起こすのに水をシュッシュッ・・・
水ではないかもしれませんが、何かの液体を霧吹きのようなものでシュッシュッとして起こすので、え?ハイポスプレーじゃないの?と思いました。

 

あと時代考証が24世紀ではなく21世紀のままなんですよね。
ティーバッグ使ったり、割りばし使ったり、ライター使ったり、家具にキャスター付いてたり、テーブル上の照明が電球?!だったり、エキストラのロミュランの男の子がアフロヘアだったり、同じく21世紀の髪形のロミュラン女性がファスナーのついた服来てたり。
Star Trekの衣装って、ファスナーを隠すのがポイントだったのですが・・・
登場人物は21世紀のアメリカのティーンエイジャーのような言葉遣いですし。吹き替えや字幕には出ないので、気づかないですよね。

 

シンスの反乱後、人工生命を作ることは禁止されたのですが、ダージとソージにかなりの戦闘能力があるのはなぜでしょうね。シンスが人々を殺したのがきっかけだったのに、なぜ人を殺せるアンドロイドがいるのか。

 

しかしダージとソージを作るのに、データのポジトロニックブレインが必要と言ってましたが、データはネメシスで死んでしまったのでマドックスはどうやってポジトロニックブレインを手に入れたのか。
実はまだ生きていて爆発の時にどこかに飛ばされたとか、過去にタイムスリップしたとか、実は死ぬ前にマドックスにポジトロニックブレインを少し分け与えていたとか、もしくはデータではなくローアのものを使っているのならソージのあの攻撃的で短絡的な行動も理解できるのですが。
ローアが”破壊者”として登場するのかな?とか思ったりもしてますが。

 

ダージとソージの体は有機物なので、床を破壊して金属を曲げれば手をケガするはずですがケガしてないですし。
ダージはピカードと一緒にいると安心するように設計されていて、ダージとソージは完全に同じように作られたはずなのに、ソージはピカードは信用できないと言いますし。

 

そもそもライカーとトロイは出演する予定はなかったそうなんですが、やっぱり出したほうがいいということで無理やり第7話を入れ込んだそうです。
ちなにみ2人の娘ケストラの名前はトロイの母ラクサナの娘(ディアナの姉)から取ってますが、漏れて亡くなってしまった子なので縁起悪い気もします。でもラクサナからすごく愛された子でもあります。
息子のサディアスはライカーの先祖の名前から取っていて、VOYの「Q1、Q2」で言及されてました。
あと、ケストラは普通にTシャツ来てますけど、衣装どうにかならなかったのか。

 

デイストローム研究所に入れるのは一握りの優秀な人たちのみで、エリート中のエリートが行くところだと思っていたのですが、アグネスはまだその知性を発揮する場面がなく、艦隊から引き抜かれたはずなのに転送装置の使い方を知らない?
その反面、エルノアはなぜか転送装置の使い方を知ってて、しかもピカードの位置を特定しその近くに自分を転送できる?!
セブンがピカードに”レンジャー呼び出し用ボタン付きキーホルダーのようなもの”を渡したときにエルノアはいなかったし、ピカードがそれを彼に渡した描写もなかったのに、あの巨大なボーグキューブの中でたまたま隠れた部屋にあのキーホルダーぶら下がってるし、エルノアはそれが何かをなぜか知っているし・・・?
どうやらそこはビューの部屋だったらしいですが、ピカードがヒューにそれを渡した描写もないですし。
セブンとヒューは知り合いだったので、ヒューが元々セブンからもらっていたのかもしれませんが、エルノアがキーホルダーに巡り合う確率ってほぼゼロに近いと思います。
というかセブンはセキュリティ万全なキューブにどうやって入ったのか?

 

ナリッサとエルノアの戦闘シーンでナリッサが「ヴァッシュ対ミラットの戦いに武器など邪魔だ」と言うのですが、ジャット・ヴァッシュの存在は極秘じゃなかったのか?そんなに簡単に口に出していいのか?と。
オウ准将なんか「その言葉は我々にとって最悪の禁句」と言っているし、消して秘密を洩らさないのがジャット・ヴァッシュじゃなかったのか?
エルノアもジャット・ヴァッシュと言われても「なんだそれ?」状態でしょう。ピカードから聞いているなら別か。
大体クワト・ミラットは女性のみで構成されているので、男性のエルノアは厳密にはミラットではないんですが、英語では「もしお前がミラットなら」と言っているので服装と戦闘スタイルでミラットだと判断したんですかね。

 

ロミュランとの中立地帯は無くなってしまって、ロミュランも連邦を恨んでいるのに、なぜか条約はまだ残っていてロミュランがボーグキューブを管理しているのも疑問です。
大体同化したボーグドローンに何か異常が発生したら、キューブ全体を捨てなくても異常のあるドローンのみ殺すことが可能なはずなんですが。

 

ナレクがシレーナ号を追跡してますが近すぎるし、ロミュランのクローキングデバイスは使わないのかな?と思ってたら8話では使ってましたね。

 

【2020年3月15日】
8話は辻褄が合わないところが多すぎました。

 

はるか昔に滅んだ文明が警告を残すために太陽を8つ移動させるって、それだけのことができる高度な技術とエネルギーと時間があれば、普通復興のほうに力入れませんか?
で、太陽が8個もあれば重力や放射線がすごいことになってとてもじゃないけど生存できない環境になりそうですが、そんなところに警告メッセージ残しても、見に来てくれる人いるんでしょうか。
8重連星はかなり珍しいものなのになぜ今まで見つかっていないのか。
ロミュランしか行けない場所にあるか(旧ロミュラン帝国内?)、たどり着いて警告の輪を見たけれど耐えきれずに死んでしまったとかかもしれませんが、見た人が狂ってしまったり死んでしまったりしたら警告の意味がないでしょう。
その内「触るな 危険」の看板が立ったり、「この黄色い輪は危険だから破壊しよう」となりそうです。

 

そもそもあの警告は”知った者の心を壊すような深淵で恐ろしい秘密”と2話でラリスが言っていましたが、オウ准将からマインドメルドで見せられたアグネスと、ボーグとつながったセブンはなぜ大丈夫だったのか?
ロミュラン以外の元ボーグたちも大丈夫でしたよね。
想像ですが古代文明の情報をロミュランの脳が処理しきれないのが狂ってしまう原因かもしれません。
アグネスはマインドメルドの時に、秘密を「ばらさないよう心に壁を作られた」と言ってましたが、その後ちょこちょこ喋っちゃってますよね。

 

警告したいのだったら秘空にするのではなく、広く語り継いで歴史から学ぶというのが一番の方法ではないかと思うのですが、運悪く?秘密主義のロミュランが見てしまったせいで、ジャット・ヴァッシュを作り秘密裡に人工生命を抹殺する任務を始めることになったという話ですが、人工生命を止めるために火星の92143人を殺害し、ロミュラン人達の避難を阻害するとは、やってることは過去の人工生命と同じかそれより悪いんじゃないですかね。
そしてロミュランはそもそも他の異星人が嫌いで交流を避けていたので、ジャット・ヴァッシュが秘密裡に活動していたと言っても、ロミュラン帝国から外に出ていたのか疑問ですね。
2話ではクリンゴン帝国、ゴーン支配領、連邦内でも数千年に渡って活動してきたとか言ってましたが、データを作ったスン博士も、他種族のアンドロイドも大丈夫でしたしね。

 

あとシレーナ号のENHがなぜ古代ロミュランの星図情報を持っていたのかも疑問です。
シレーナ号は艦隊の船ではないでしょうが、秘密主義のロミュランが他の異星人達に自分達の星図情報を渡すとは考えにくいです。

 

9年前に殺された“美しい花”とジャナという2人のシンスですが、リオスが"himself"と言ったり、ソージが"my brother & sister"と言ったように“美しい花”という名前のシンスは男性です。
想像ですが、ダージ・オンシジウムのように実際は蘭の名前なのではないかと思っていますが違うかもしれません。もしくは本名は発音が難しいとか。
ヴァンダミア艦長役と”美しい花”役を配役してフラッシュバックとして見せたほうが良かったのに話が全部会話のみで進んでいくので面白味がない。
ラフィがホログラムやリオスと会話しただけで、まるで8話の最初の15分間を見ていたかのように、都合よく真実にたどり着いてしまうなんてストーリーが雑すぎる。
マドックスはダージやソージを送り出すより、ラフィ使ったほうが早かったのでは?と言いたくなるくらいです。
大体ラフィは「確かな証拠がある」と3話で言ってましたが、その証拠はどこにあるのか、早く出して、と。

 

"美しい花”とジャナがアンドロイドだとどうやって分かったのか謎ですが、ヴァンダミア歴長がスターフリートセキュリティから"The Black Flag Directive"という命令を下され、2人を殺すのですが、オウ准将は、とりあえず2人を捕らえて、故郷の星がどこにあるか尋問したほうが良かったのではないですか。
2人が使った宇宙船を調べれば、どこから来たのかログぐらい残っているでしょう。
マドックスのラボがタル・シアーに破壊されたときも、マドックスを確保してから破壊したほうが良かったのでは?
マドックスを尋問するほうが、戦闘モードになるダージ・ソージを尋問するより楽でしょう。
そうしなかったせいで、マドックスと"シンスの巣”を見つけ出すのに、かなり苦労してるじゃないですか。

 

そしてセブンは結局元ボーグ達を助けられず、ナリッサはロミュランの重要な資産であるボーク達を宇宙空間に放り出す・・・
まだ再生手術前ならボーグは宇宙空間でも生きられますけど、セブンは回収してあげるのかな?ヒューも元ボーグなので首にナイフ刺さったくらいじゃ死なないというか、確か72時間以内ならナノプローブで再生できると思うので、生き返ってくれたら嬉しいんですが・・・

 

【2020年3月22日】

9話では8話の疑問がちょっとだけ解明され少しひねりがあってそこは良かったです。良かったんですが新たなツッコミどころが出てきてしまいました。

 

“警告の輪”は実は高度な人工生命に向けたメッセージで、呼べば来てくれて有機体から守ってくれるらしい。
警告を見たものが狂ってしまうのは、コンタクトに必要な周波数が組み込まれていたから。
それを知ったスートラ(ジャナと対になるアンドロイド。ソージダージとそっくり)は、”人工生命の神”と呼んでもよさそうなその高度に進化した人工生命を召喚し全有機体を絶滅させる計画を立てる。
・・・ということは結果的にジャット・ヴァッシュがしていたことは正しかったことになってしまいました。
“恐怖と破滅は空から来た”と言っていたので、”破壊者”はこの”人工生命の神”のことのようです。

 

8重連星のマーク(元ボーグのロミュラン達が繰り返し書いていた○の印)が”人工生命の神”を見つけるための目印・ヒントとしていろいろなところに登場していれば話の筋が通ったのではないかと思います。
人工生命にメッセージを見つけてもらうためには、8つの太陽を目印にしなさい、と伝えないといけないですし。
どうやら”警告の輪”を見つけられる程度に進化した人工生命しか助けるつもりがないみたいです。
いつも見守っているわりには、有機生命が人工生命を造ろうとした時点で有機生命を絶滅させるとか、有機生命を完全に絶滅させて、自分達だけで発展していくという選択肢はないらしい。
「種族が生きるか死ぬかを連邦が決めていいのか?」と聞かれて「絶対そうするべき」と答えたクランシー最高司令官のように、生命に優劣をつける”神”のようです。
8重連星は他の宇宙域にもあるのでしょうか。デルタ宇宙域の人工生命は遠すぎて助けを求められないと思いますが・・・

 

"助けが欲しかったらここに電話してね”って時に、その電話番号を見つけるのに8重連星を探さないといけないって、例えば警察や救急車を呼ばないといけない緊急事態に、宇宙船に乗って広大な宇宙を旅する暇はないわけで、フェンリス・レンジャー呼び出し用ボタンくらいに簡単にできなかったのかなと。

 

スートラはTNGでいうとローアですね。
ジャナとスートラは少なくとも9年以上前に同時に作られ、完全に同じ見た目じゃないといけないはずなんですが、髪形が違います。
瞳が黄色、肌がブロンドなので、データに近い素材・製造方法で作られたのではないかと思われるので、アンドロイドでしょう。
ソージ他、肌色が人間に近いシンスは、体が有機体で作られているので、どちらかというとサイボーグかなと思ってます。
そしてアンドロイドがバルカンの精神融合を習得するなんて、いやいやいやいや、それはないでしょう。
めちゃめちゃ都合よく話が進んでますが、もう9話なので、アイアまで実際に警告の輪を見に行く暇はないですもんね。

 

マドックスがスン博士のことを示唆していたので、ソージの故郷の星に行ったら、データかローアかスン博士が出てくるかも?と思っていたらやっぱり出てきました。
ブレント・スパイナーが見れるのは嬉しいんですが、ヌニエン・スン博士の人間の息子?いつの間に?実はアンドロイド?
ローアが加齢可能な技術を取り入れて人間のふりしてる?
名前が Dr. Altan Inigo Soong で、イニシャルが AI になるのは実は何かのヒント?とか思ったりしてます。

 

「データを作った父の呪縛から逃れられない」は、英語では "My father had me but he created Data, a fact he never let me forget." と言っているので、データが作られる前に”生まれていた”のであれば実はローアの可能性もありますし、ローアの前に生まれているなら、ローアのことも言及しないとおかしいですし、ヌニエン・スン博士がデータ以外にも多数のアンドロイドを作ったことは知っていると思います。
データがローアを分解しましたが、そのローアのボディがどうなったのかはTNGでも示されていないので、実はまた組み立てられて存在している可能性もありえるかと。

 

もしオルタン・スン博士がスートラを止めないのであれば、アリック・スン博士(ヌニエン・スン博士の曾祖父)より悪者になりそうです。
アリック・スン博士はENTの「ボーダーランド」「コールド・ステーション」「野望の果て」に出てきます。

 

オルタン・スン博士は新しく人造人間を作っていて精神転写について研究しているのですが、TNGの「コンピュータになった男」でアイラ・グレーブス博士が自分の意識をデータ少佐に移し、最終的にエンタープライズのコンピューターに保存されます。
確かグレーブス博士はヌニエン・スン博士に自分の研究について全部教えたと言っていたと思います。
もし精神転写の方法もエンタープライズのコンピューターに保存されていたなら、精神転写は比較的簡単に実現できそうです。
あの新しい人造人間のボディに、オルタン・スン博士の精神が入るのか、アグネスなのか、それともピカードか?

 

"人工生命の神”は有機体を全滅させて人工生命を守るらしいですが、ソージは言うなれば有機生命と人工生命の中間なので果たして"神"はソージを仲間と認めるのか。
有機生命と人工生命の間を取り持つ架け橋としての役割を期待してます。
そしてソージを仲間として受け入れるなら、”神”はボーグに対してはどう対応するのか?

 

冒頭ナレクのスネークヘッドとシレーナ号の戦闘シーンがありますが、まるでコンピューターゲームスター・ウォーズのようでした。
スネークヘッドがシレーナ号を背後から攻撃、シレーナ号が急回転してスネークヘッドの後ろを取って反撃するのですが、実はそのスネークヘッドは遮蔽装置をプロジェクターのように使って見せていた幻影とか言ってましたが、いつの間に本物と入れ替わったのか?

 

セブンのボーグキューブがトランスワープコンジットから出てきて、後でセブンが「集合体につながっていた時に、コンジットに入るシレーナ号を追う船が見えた」と言ってましたが、シレーナ号がコンジットに入ったのはセブンが接続を切った後でしたが?
そして死体を蹴らないで、セブン・・・
というかキューブで働いていた普通の従業員たちはどこにいったのか?!

 

またシンス達の最後の船は”美しい花”とジャナが使い破壊されたので宇宙船がないとの発言がありましたが、ジャナ達がイブン・マージドとファーストコンタクトしたのは9年前、ソージ・ダージが作られたのは約3年前、コッペリウスで作られすぐマドックスに連れ出されたと言っていたので、ジャナが最後の船を使ったのならマドックスたちはどうやってコッペリウスを出たのか。

 

ちなみにコッペリウスはE.T.A.ホフマンの小説「砂男」に出てきます。

 

ラフィがアルカナから不思議な機械を受け取り、修理に使うと言われてどうやって使うの?と聞くと、「想像力を使う」と答えますが、アンドロイドに想像力があるのか?
このコッペリウスのアンドロイド達はデータ程の知性や倫理観がないように思えます。
スートラの大量虐殺プランに言われるがままですし、アグネスは言うなれば自分達の“父親”(のひとり)を殺した殺人犯なのに、アンドロイドも含め、特に気にしてない風なのはなぜでしょう。
ビカード達もなぜか許してあげてますが、罪はそう簡単に消えないですよ。きっと自己犠牲で殺される場面があるのではないでしょうか。
他人に悪意を向けられた経験がなかったんだと思うので、オウ准将に利用されてかわいそうではあります。でもオウ准将もこんな素人使わなくても・・・と思いますが。

 

ピカード宇宙艦隊にまた助けを求めてますが、そもそもシンスが禁止されているから助けてくれないのでは?

 

そしてサーガというアンドロイドが殺されますが、目にブローチ刺しただけじゃ死なないでしょう。そしてブローチ刺したまま亡骸を寝かせてますが、ブローチは取ってあげましょうよ。

 

そしてロミュラン帝国は崩壊していると思っていたのにウォーバード218隻もすぐに準備できるなんて、まだそんなに力があるなら難民扱いされているロミュラン達をなぜ助けてやらないのか。
オウ准将は表向きバルカンで、ロミュランとのハーフ、ジャット・ヴァッシュのメンバーというのは秘密のハズでしたが、黒いレザースーツに身を包み自らロミュラン艦隊を率いて登場!
ナリッサが2話で「長年の協力者を敵に回したくない」と言っていたので、基本的にバルカン(バルカンに育てられた)と思っていました。

 

プロットがマスエフェクト3というゲームっぽくなってきましたが、10話でキレイに終わらずにシーズン2に持ち越しになりそうですね。

 

【2020年3月28日】

シンスの居住地から逃げ出したナレクはボーグキューブに向かいますが、誰にも気づかれずにこっそり侵入し、あの巨大なキューブの中でいとも簡単に姉ナリッサと落ち合います。
ナリッサは8話でキューブからウォーバードに転送されて逃げ出したと思っていましたがなんとまだキューブ内に居たんですね。セブンは気づかなかったのでしょうか。
ナリッサのおばもまだキューブにいるのでしょうか?
キューブのサブマトリックスが崩壊したのはおばの絶望の力”ではなく、“警告の輪”の周波数のせいと考えるとちょっとは科学的説明がつきそうです。

 

ナレクはナリッサにキューブの武器の復旧を頼み、自分は拡散性分子溶解弾でシンスの巣を破壊すると言ってキューブを出ますが、ボーグの武器で直接シンスの村を攻撃したほうが早くないですか。
転送は遮断されているけど、フォースフィールドはないみたいなので、ピームか何か一発で破壊できるでしょう。
まあソージに”選択させる”ことがこのエピソードでは重要なので、普通ならこうするのでは?という手っ取り早く確実な方法はことごとく外されます。

 

シレーナ号ではリオスがあの”魔法のデバイス”を使ってあっさりと混合リアクターを直しちゃいます。想像するだけでいいとはなんとも都合のよい。
SFらしく、あのデバイスが動く科学的根拠が説明されでもしたら良かったのですが、あまり多くを求めすぎると酷ですね。
そこに現れたナレクが共通の敵に対して共闘することを求めます。シンスが送信機を建設中で邪魔が入らないよう警戒していることをなぜか知っているんですが、ナレクが逃げ出したのはスートラが皆を説得して送信機建設を始める前ではなかったか?

 

それで4人で焚火を囲んでロミュランの神話”ガンマダン”について話をするんですが、いや一刻を争う時にのんびりキャンプファイヤーしている暇あるんですか?
船は直っているはずなので、シレーナ号で直接送信機を攻撃すれば良くないですか?
夜に行動すればより見つかりにくいのにのんびり朝になるまで待つなんて、世界の終わりが刻々と迫ってきているんですよ?
ピカードが捕まっていることにも気づいていたのに?

 

ソージ曰く雷鳴とどろく星だったはずですが、いいお天気でしたし、夜も雷が酷いわけでもなかったので、やろうと思えばできたはず。
それとなぜかエルノアはナレクがヒューを殺したナリッサの弟だと知っているんですよね。彼らが姉弟だと今まで皆の前で紹介されてましたかね?知っているのは本人たちとオウ准将と視聴者のみではないですか。
ラフィがなぜかオウ准将がバルカンとロミュランのハーフだと知っているのと同じ理由ですね。「台本に書いてあるから」

 

爆弾は12個もあってドローンで運んで一気に爆破するというプランが、爆弾1つだけをサッカーボールに隠して持ち込むというプランに変更。
しかもシレーナ号は元の場所に置いたまま、徒歩で移動・・・スン博士は復元したサーガの記憶から、実はスートラが彼女を殺したと知り、リオス達の仲間になる。

 

その頃アグネスは密かにピカードを救出し、こちらもいとも簡単にシンスの居住地を脱出し、シレーナ号へ。5~6km離れていたはずなのに、すぐ着いてましたね。

 

シンスの居住地ではスン博士があっさりとスートラの電源を切ります。その機器でソージの電源は切れなかったのか?
「姉妹を殺すことを教えた覚えはない。結局お前は我々と大差ない」というのがスン博士が寝返った理由ですが、スートラが”人工生命の神”で全有機生命を絶滅させることより、目的のために姉妹を殺すことのほうが重大問題だったんですか?

 

キューブではナリッサが武器システムを復旧させシレーナ号を攻撃しようとしたその時にセブンが現れ格闘になります。
セブンはボーグで強化されているのでジャット・ヴァッシュなんて屁でもないはずですが。
セブンはやはりナリッサを殺しヒューの復讐を遂げます。この後地上から対ロミュラン戦に参加するのかと思いきや最後まで出てきません。

 

いよいよロミュラン艦隊が登場しますが、登場の仕方がスターウォーズ。同じ船を大量にコピペして隙間を埋めました、といった印象。
9話ではロミュランに「オウ准将」と艦隊のランクで呼ばれてましたが、今度は「オウ将軍」になってました。
ついつい、マジですか、ロミュラン軍の将軍自ら何十年もスパイ活動ですか、とつっこんでしまいました。
さてこのロミュラン艦隊、109隻いるはずですが(残りの109隻は第2陣)、軌道防衛システムの”花”は惑星の全体をカバーしているのではなく、艦隊の真正面にしかいません。
なのにウォーバードは全く動かず、宇宙空間に停止したまま、小さなシャトルが花を攻撃しているだけ。数隻に花を攻撃させている間に、上下左右に散らばってシンスの居住地を攻撃しないんですか?
それに遮蔽すれば花にも気づかれず「惑星戦滅パターン5」(小学生のネーミングセンス)を実行できたはず。

 

ちなみにTOSエンタープライズ1隻だけでも惑星は破壊可能です。

 

さて花もすべて破壊されウォーバード109VSシレーナ号となり、アグネスがあの魔法のデバイスで多数のシレーナ号を出現させます。
修理以外にも使えるなんて、まさに魔法ですね。
当然長続きしないのですが、丁度よいタイミングで連邦艦隊がスターウォーズ的に登場!効果音までそっくり。
予想通り臨時艦長ライカーの登場です。ライカー曰く「ピザ作ってる場合じゃねぇ!」

 

「アルジェロン条約に基づきグリオン星系第4惑星を宇宙艦隊の保護下に置く」とのことでしたが、アルジェロン条約は「連邦とロミュラン双方が事前連絡なしに中立地帯を侵犯した場合は戦争行為とみなす」と「連邦は遮蔽装置の開発、搭載をしない」という内容で、「最初に見つけたほうが外交上の優先権を持つ」などの決まりはなかったはずですが。
中立地帯は消滅してしまっているので適用されませんし。
イカーが引っ掛けてるだけか、20年の間に追加されたということにしておきましょう。

 

オウ将軍は数隻に遮蔽して目標を攻撃するよう命令せずに宇宙艦隊と戦争を始めようとしますが、ピカードの説得のおかげでソージは信号を止め、"スーパーシンス”は元の次元に戻っていきます。
一回信号発信すれば、場所がわかるのでいつでも戻ってこれそうですが、信号が止まれば元の次元に押し戻されるらしいです。
ソージは普通にパネルを操作してましたが、エルノア、リオス、ナレクがシンス達に動きを封じられた後、誰も何も言わないし止めようと説得もしないのはなぜなのか。
スン博士もサーガを殺したのはスートラだと教えてあげればソージも早く気が変わったかもしれないのに。

 

ソージが信号を止めたのでオウ将軍は引き下がりロミュラン領に帰っていきますが、いや何百年もの間命を懸けてきた使命ではなかったのか?
そんなに単純に帰っていいのか?帰ったふりして戻ってくるのか?
そしてロミュランが退却したので連邦艦隊もあっさり帰っちゃうわけですが、いや、ファーストコンタクトの仕事もあるし、ロミュランが戻ってくるかもしれないから何隻か残しとかなくてもいいんですか?
あとアグネスを逮捕しないんですか?

 

さて銀河を救ったビカードをイルモディック症候群が襲います。この病気そんな進行の仕方しないんですが、ピカードには一回死んでもらわないと感動のフィナーレがないのでですね。
Star Trek: Picard なんですから、主人公が死ぬわけないと視聴者皆が知っているわけでして。ソージが壊したはずのパネルはなぜか直っていて、ソージがピカードとアグネスを地上に転送します。でもこの死ぬシーンはリアリティがあって良かったですね。さすがパトリック・スチュワートです。

 

セブンがこんな時は酒だ、と登場し「二度とやらないと誓ったのに死んで当然の奴を殺した」と言いますが、確かにセブンはもうスターフリートオフィサーではなくレンジャーなので、法に則って裁くのは自警団らしくないのかもしれません。

 

ピカードは超複合量子シミュレーションの中でデータと再会します。やはりこの2人のシーンはいいですね。ブレント・スパイナーは本当にすごい、表情、声色、話し方、18年経ってもデータそのものです。
話している内容はありきたりというか、他でも何度も言及されていることで特に新鮮さはないのですが、2人のシーンというだけで見る価値があります。

 

新しい体を得て生まれ変わったピカードはデータに頼まれた通り彼の意識を消します。この点に関しての要望はレビューに書いたので省略しますが、この時ピカードが言った「We are such stuff as dreams are made on, and our little life is rounded with a sleep.」「我々という存在は夢と同じもので作られている。その使い人生は幕を閉じる、眠りと共に」は、もちろんシェイクスピアからの引用で、「テンペスト」のプロスペローのセリフです。
これが引用されたのは全くの偶然で、制作陣がこれを知っていたとは思えませんが、データはTNGの「知的生命体”エンタープライズ”」でテンペストを演じています。

 

さてピカードと彼のクルーは新しい旅に向かうのですが、ナレクと元ボーグ達のこと忘れていませんか?
惑星に取り残されているんですかね?ナレクを一人残してたらまたシンスを殺そうとしないですか?
シンス禁止令は銀河間にまたがった禁止令だったはずですが簡単に解かれてしまいました。火星攻撃がジャット・バッシュの仕業とわかったから?
でもマインドメルドの記憶だけで、実際の証拠はまったくないのですが?

 

あと誰かオウ将軍にあの"警告の輪”を破壊するよう教えてあげたのでしょうか?周波数が含まれていることと、あれを破壊することこそが破壊者の再来を止める一番確実な方法だと教えないと、有機生命の危機はこれからも続くでしょう。
“警告の輪”の周波数や送信機の建設方法を知っているのは、アグネス、ソージ、スートラとオウ将軍なので、“警告の輪”とこの4人を抹消すれば誰もスーパーシンスを呼び出せなくなります。
シーズン2でこの3人の命を狙う者たちが出てくるのでしょうか?今までの傾向からみると制作陣は忘れてそうですね。

 

”警告の輪”のイメージにデータが出てくるので、何十万年も前に作られたメッセージに彼が含まれているということは、データがネメシスの爆発時に過去にタイムスリップしてしまい、初期の人工生命がいたので良かれと思って進化を手伝ったら、予想を反して有機生命を絶滅させる方向に進化してしまい責任を感じている・・・的な話の流れを予想していたのですが、メッセージに彼が出てきた理由は最後まで解明されませんでしたね。
データではなくローアという可能性もありますが、シーズン2に出てくるのでしょうか?

 

今回データを完全に殺したからには、今後はデータを出さないで欲しいですね。今後はこのキャラを使わない、とそのくらいの強い意志でしてもらわないと、ミラーユニバースなどで簡単に戻ってくるくらいなら殺さないで欲しかったです。

 

あのガーディアン(The Guardian)さえもStar Trekにネガティブな記事を書いているのには驚きました。アメリカや日本以上にイギリスでの評価が低いからでしょうね。カーツマンやマイケル・シェイボンは思ったような評価が得られなかったことについて、予想通りですが、視聴者のせいと文句言ってますね。