Star Trek: Picard スター・トレック:ピカード 備忘録

Star Trek: Picard スター・トレック:ピカードのレビュー、ネタバレ、備忘録

スター・トレック:ピカード シーズン2 第10話「別れ」

スター・トレックピカード シーズン2のツッコミどころを備忘録として記録していきます。

 

・早くスン博士を捕まえないと!と思っているのは視聴者だけで、ピカード達はシャトー・ピカードでなんかゆっくりしてるし。第9話の直後にスン博士を探していれば、スン博士がアメリカに帰国する前に捕まえらるはずなのに。
さすがにクイーンがいなくなった後でも転送が使えるはずはないから、フランスで確保できたはずだけど。

 

フランスとアメリカ ロサンゼルスの時差は、4月15日の話だからサマータイムで9時間。スピアヘッド・オペレーションズのプライベートジェットを使ったとしても直行便で11時間くらいはかかる。フランスの4月の日の出は7時半くらいらしい。スン博士がシャトー・ピカードから逃げ出したのは日の出の後だったから、ピカード達がすぐ転送で追いかけたとすると、ロサンゼルスは4月14日の夜23時くらいになるはずなのにもうかなり明るくなってた。スン博士がピカード達より前にロサンゼルスに帰って、ドローンを設定して、リオス達を罠にかけるための録音まで作って、ルネを殺すための神経毒を準備して、それから発射台(都合のよいことにロサンゼルスにある)まで移動するのは不可能では?

 

クイーンが出発前にスン博士を元の場所に戻しているならわかるが、クイーンの目的はシレーナ号を手に入れることであって、その目的を達成した後にスン博士のことまで考えてあげる義理はないし、そういうタイプじゃないからスン博士が転送でロスに戻ったとは考えられない。それにクイーンは第9話で「エウロパ計画を延期させるな」と言ってるからスン博士に有利になるようなことはしないはず。

 

・で、「スンはどこだ?」「家にいる」って家まで行くけど実はいませんでしたって、スーパーバイザーのトリコーダーは生体反応を探すから、スンを探せば発射台にいるってすぐわかりそうなものなのに。


ドローンを破壊するシーンが欲しかったのはわかるけど。ドローンを止めるのも、ラフィじゃなくてセブンのほうが仕事早いんじゃないかな。

 

・タリンはルネを救うために自分を犠牲にしようとします。止めようとするピカードに「私の運命を決めないで。私の命は私のもの。命は本人次第。私が死んだとしても、あなたの母親の死も、あなたの責任ではない。」と言いますが、これはある意味自殺を後押しするような表現でちょっと心配になりますね。

 

で、準備してたと言ってたわりには、転送でセキュリティの内側に入ることなく、無計画に行動します。たまたまセキュリティの外側に宇宙飛行士の着替え室があったからいいものの。たぶん準備してたと言ったのは嘘だったんだろうな。


スーパーバイザーはペン型のフェイザーを持ってたので、それでスン博士を麻痺させるのかなと思ってたらあっさり神経毒のついた手で触られてましたが、タリンはロミュランなので人間用の毒は効かないというか、死ぬまではいかないのでは?スン博士も神経毒といいながら、手袋をせずに素手で直接触ってはがしてたら自分も死ぬよ?制作陣はほんといろいろ抜けてますよね。

 

ピカードはタリンと一緒に行ったのに、何をするでもなく隠れてるなんて、ピカードの無駄遣いですよ。
ピカードなら自分もできることがないかと何か行動に移すのでは?

 

・スン博士、ルネを殺したと思ってたのに、まだ生きてることを知って荒れてましたが、娘のコレーに今までの研究データを全部削除されてしまいました。で、引き出しから取り出したファイルが「プロジェクト・カーン」・・・
アダム・スンは遺伝子学者で、「優生学の乱用」とも出てたので、カーンと繋げてくるだろうなと思ってたらやっぱりでした。
6話のレビューでも書いたように、カーン・ノニエン・シンとヌニエン・スン博士の名前が似ているのはジーン・ロッデンベリーの友人Kim Noonien Singhさんからとったからです。
カーンは1996年にはSSボタニー・ベイで地球を離れていますので、ファイルの日付が1996年6月7日だとTOSと整合性が合わないですし、カーンは何十人もいる優生人類の内の一人なので、「優生人類プロジェクト」とかならわかりますが、カーンの名前をプロジェクト名にするのはおかしいです。
しかし極秘ファイルを無造作に引き出しに入れとくのも変ですね。

 

・ルネの隣にいる宇宙飛行士の左腕には日本の国旗がついてましたね!

 

・コレーは何者かに呼び出しをくらってロウリー街460まで出向きますが、ここで何とウェスリー・クラッシャーが登場。スーパーバイザー/監査官を各文明に送っている宇宙人は今まで明らかにされていませんでしたが、カーツマンはここでトラベラーと繋げてきましたね。監査官について話を広げたい、というより、ウィル・ウィートンを何とかして出したい、ウェスリーといえばトラベラー!という安易な思いつきのほうが先にきたんじゃないかと思います。
コレーに「君も旅人だ Welcome to The Travelers」と言いますが、TOS「宇宙の果てから来た男 / Where No One Has Gone Before」のタウ・アルファC惑星人が自分で自分のことを「(いうなれば)旅人だ」と呼んだだけであって、”The Travelers トラベラーズ”は種族の名前ではありません。

 

ウィル・ウィートンは好きなので見れてよかったですが、このシーンの彼はウェスリー・クラッシャーというよりビッグバン☆セオリーのウィル・ウィートンという感じでしたね。

 

・「トリコーダーに通信バッジ、フェイザーバタフライ効果を起こすのはこれだけ」とか言ってましたが、バタフライ効果につながる危険な行動をめっちゃしてましたよ!
クイーンがシレーナ号をGETしたのなんかまさにそうですし。
というかタリンの遺体はどうしたんだろう?埋葬してあげたのかな?

 

・Qはやっぱりピカードを助けるのが目的でしたね。そうじゃないと辻褄があわないですからね。でも正直ここまでする必要はなかったですよね。
「僕はそろそろ死ぬんだ。死ぬ前に何かひとついいことをしたい。君は母親の死について自分を許せないでいる。自分を許し、受け入れる手伝いをしたい」と初めから言っておけば、ピカードは話が通じる相手ですから、数話分短くできましたよね。


TNG「運命の分かれ道 / Tapestry」と「永遠への旅/All Good Things...」のプロットと同じですよね。「運命の分かれ道」ではQがピカードの行動が原因で死んだ人々の声を聞かせるシーンがあるんですが、当然ですけど母親の声は聞こえてこなかったですよね。Qは過去も未来もどんな小さなことでもわかる能力があるので、母親が自殺してるならピカードと初めて会ったときから知ってるハズですけどね。

 

・当然Qが元の世界に戻してくれることになるんですが、ラフィ、片手でQの首を絞めていて、本当に短絡的・攻撃的でスターフリートオフィサーとは考えられない。スターフリートもレベルが落ちたというか、ラフィのような人間は本来ならスターフリートには入れないですよ。私がQならラフィは無礼だから2024年に置いてけぼりにしますね。

 

あと思った通りリオスは2024年に残る決断をします。宇宙船の船長だった人間が、宇宙を飛び回ることができなくなる生活に満足できるのか疑問ですが。

 

・Qの最後のセリフ、「Mon Capitaine」は良かった。

 

・で、第1話のスターゲイザー自爆直前に戻るわけですが、ピカードはクイーンがアグネスであること、その行動に何かの理由があることに気づき自爆を止めます。
でも、つい数十分前には、タリンの「ジュラティが嘘をつくと思う?」という問いかけに対して、「(ボーグが嘘をつく理由はたくさんある。彼女の)一部はボーグだ」と言って、クイーンアグネスを全く信用していなかったのに、スターゲイザーに戻ってきたら180度態度を変えてクイーンアグネスを100%信頼するって、言動に一貫性がなさすぎます。

 

・クイーンの目的は銀河を破壊するほどのパワーを持つ三重量子波を止めることで、それにはボーグと艦隊のシールドを合わせる必要がある、と言ってましたが、それならそうと最初から説明したらよかったのに。
で、セブンが指揮官に抜擢され、さっそくクイーンがボーグシップと艦隊を移動させますが、またスターウォーズ的なピュンピュンピュンという移動の仕方・・・正直かっこ悪く見えるんですが。

 

エクセルシオールのシールドがうまく働いておらず、ラフィがエクセルシオールにコンタクトすると案の定エルノアが登場。
でもエルノアって保安要員として採用されたと言ってましたよね?保安要員がなぜサイエンスオフィサー的な仕事をしているのか?

 

・当然ですが三重量子波を止める任務は無事に終わり、トランスワープコンジットが現れます・・・ってこれは「エクスパンス」のパクリではないですか。
クイーンが「近くで監視する必要がある。我々はここに残って番人(gradian of the gates)になろう」とオファーしてピカードも受け入れてますが、たぶんこれ後々宇宙連合で問題になるパターンですね。
ボーグがトランスワープコンジットを占有して自分達の都合のいいように利用するかもしれない、とかボーグは信用できないから、共同で監視するべきだ、とか。

 

・さてピカード達はまた10フォワードに行ってガイナンと祝杯を挙げます。ガイナンはリオス達がその後どんな人生を送ったのかを説明します。
シャトー・ピカードに戻ったピカードは、そこを去ろうとしていたラリスに自分の気持ちを伝え、残ってくれるよう頼むところでやっとシーズン2終了です。